
ストーンズの魅力は、「「ストリートのカッコよさ」だと思います。ストーンズは、一度たりともストリートを離れたことがありません。いつも、いつまでも、街の兄ちゃんたちであり、生涯の不良です。カッコよさは、世間に媚びないこと、ノリがいいこと、皆を喜ばせようとしていること、そしてブルースがベースにあることから来ていると思います。ストーンズも、ストーンズのファンも、まったく成熟しない奴らです。でも、それをロックと呼ぶんじゃないですか。
キューバでのフリー・ライブを記録したドキュメンタリーのタイトルは「ハバナ・ムーン」。ハバナ・ムーンは、チャック・ベリーのファースト・アルバムに収録されている曲です。アメリカ娘に捨てられたキューバ男の歌。リリースは、1957年。フィデル・カストロがハバナに向けて進軍を開始する前年です。革命を成就させたカストロは、当初、アメリカとの友好関係を築こうとします。しかし、親米政権を倒されたアメリカは、カストロを拒否します。カストロはソヴィエトに頼るしかありませんでした。ハバナ・ムーンというタイトルは、とても意味深です。
出典:uDiscover