2020年6月29日月曜日

ブルーマウンテン

日本を代表するコーヒー・メーカーのNYオフィスに、仕事で出入りしていたことがあります。ある日訪問すると、「いいところへ来たね。ブルーマウンテンにある自社農場から豆が届いたばかりだ。飲むかい?」というわけです。もちろん、有り難くいただきました。ブルーマウンテンは、ジャマイカのブルーマウンテン山の高度800m以上、寒暖差の激しい高地で栽培されます。見事なバランスに、ほんのりとした甘味。さすがです。ただ、薄いんですわ。

インドネシアが世界に誇るコーヒーと言えばコピ・ルアク。ジャコウネコの糞からとれる希少コーヒー。天然ものは、カぺ・アラミドと呼ばれます。インドネシアの方からいただいたことがあります。必ずフレンチ・プレスで入れることと言うので、わざわざ道具を買って飲みました。コクのある美味いコーヒーです。ただ、薄いんですわ。

たまに行く珈琲専門店で、「今日はパナマ・ゲイシャが入ってます」というので、お高かったのですが、飲みました。ゲイシャはエチオピア原産ですが、パナマの高地で栽培されるものが最高と言われます。他のコーヒーとはまるで違う、何かフルーツ系の飲み物のようでした。ただ、薄いんですわ。

世界最高と言われるコーヒーは、象の糞から採るタイのブラック・アイボリー、ジャコウネコの糞から採るコピ・ルアク、パナマ・ゲイシャ、ブルー・マウンテンあたりでしょうか。味と香りを楽しむためには、フレンチ・プレスが適していると言われます。普段、ダーク・ローストをエスプレッソ系の入れ方で飲んでいるので、どうも高級コーヒーを通の入れ方で飲むと、薄く感じてしまいます。ある意味、悲しい話ですが、習い性ゆえ、致し方ありません。さらに、フレーバー・コーヒーも好きですなどと言った日には、通の皆さんのヒンシュクを買うこと間違いなし。

プロや通を目指しているわけでもなく、朝、起き抜けに飲むコーヒーに幸せを感じて過ごせれば、それで十分。コーヒーは、いい楽しみだと思います。日に3杯ほど飲むので、常時5~6種類くらいの豆を用意してあります。恥ずかしながら、うち2種類は、フレーバー・コーヒーです。
ジャコウネコ   出典:7325coffee

マクア渓谷